天台宗の名刹

  


 天台宗の寺院というと、最澄生誕の地、滋賀、京都といった関西地区を思い浮かべる人が多いと思うが、最澄を始めとして天台宗の高僧たちが精力的に行脚し教化したために全国に広がっている。朝廷の庇護(ひご)があったことは言うべくもないが、東北地方に一大文化を築いた奥州藤原氏の勢力範囲、徳川幕府の礎を築いたとされる天海の下、関東一円を巻き込み、一度は訪れてみたい寺院の多くが天台宗の名刹である。大寺山願興寺の堂々とした堂宇、国指定の24体の仏像にも、天台宗の寺院たるに相応しい奥深さを感じずにはいられない。


昭和期の願興寺

若き最澄の修行の場、大乗仏教天台宗の総本山

比叡山延暦寺(滋賀県大津市)

松尾芭蕉の句(閑かさや…)で親しまれる東北の名刹

立石寺(山形県山寺)
二十数年の歳月で完成させた奥州藤原氏の遺産

中尊寺(岩手県平泉町)

中尊寺とともに円仁の東国教化の賜物

毛越寺(岩手県平泉町)

宗祖最澄が五十歳の折、布施屋を建立した美濃の名刹

大寺山願興寺(岐阜県御嵩町)
天海によって復興され、家康を東照大権現として祀る

輪王寺(栃木県日光市)
都民に観音様と親しまれる民衆信仰の名刹

浅草寺(東京都浅草)

観光スポット三十三間堂を有し、蓮華王院とも呼ばれる

妙法院(京都市東山)
四季を問わず訪れたい庭園「有清園」を有する

三千院(京都市大原)
義経が天狗から霊力を授けられた、洛北きっての名刹

鞍馬寺(京都市鞍馬)
三井寺とも呼ばれている。現在は延暦寺に別院である

円城寺(滋賀県大津市)
聖徳太子の建立したとされる日本最古の寺院

四天王寺(大阪市四天王寺)
平安時代に修行の聖地として整備された

金峯山寺(奈良県吉野町)
鎮西随一の巨刹であり、九州の修行僧の道場

観世音寺(福岡県太宰府市)
牛に曳かれて… で有名な長野市の活気の源

善光寺(長野県長野市)
常行念仏三昧の道場、多くの修行僧を集める

西教寺(滋賀県大津市)


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